L&Rコース開設から1か月が過ぎました!
3月の2週目から新学年での授業になりました。
それに伴い、中学2年生と3年生は「文法コース」と「L&Rコース」に分かれました。
「L&Rコース」は「Listening & Readingコース」のことで、つまり「聞く力と読む力の育成」を目指しています。
単語テスト、ディクテーション、英文和訳、リスニング問題、長文読解問題、精読、音読、シャドーイング、オーバーラッピング
授業内で行なうことはかなり多いです。
その中でも特に力を入れていること、時間を割いていることが「音読」です。
長文読解問題に取り組み、答え合わせと重要文の解説を行なったあと、その長文を細かく解説したプリントで「精読」を行います。
精読とは、1文ずつ丁寧に読み込み、その文章内でわからない単語、わからない熟語、わからない文法をゼロにすることです。
(例)「I like to play soccer at the park.」
「私は好きだ」という主語と動詞が続き、そのあとの「to play soccer」は不定詞の名詞的用法になっている。つまり「サッカーをすること」という「like」の目的語。「the park」の「the」は「その」という意味なので「その公園」となり、お互いどの公園なのかもうわかっている。また「at+施設名」で「~で」という意味。
ここまでやることが「精読」になります。
時間内に長文全てを精読しきれる塾生もいれば、もちろんできない塾生もいます。
できないからこそできるようになるためにトレーニングを積んでいます。
精読をする時間をとったあとは、ひたすら音読です。
自分が精読できている文章だけをひたすら音読します。
そして音読しながら、文章の意味を前からどんどんとるよう意識します。
それに加えて、音の連結や脱落、弱音、強弱、抑揚などをモデルを聞きながら真似します。
この「真似」がとんでもなく大事です。
聞き取ることができない英語は、間違いなく正しく言えないからです。
先日、ディクテーション問題でこんなことがありました。
「( )she ( )this book yet?」
答えは「Has she read this book yet?」ですが、聞き取れない生徒がかなり多かったです。
何ひとつ難しい単語はありませんし、この文章自体を読めない塾生もいません。
それなのに聞けないのは、「自分が認識している音と、実際の音が違うから」です。
ほとんどの生徒は「ハズ シー レッド ディス ブック イェット?」と読みますが、実際は
「ハッ シー レッ ディス ブッ ケェット?」に近いです。
ここにリスニング力向上のカギがあるのです。
文法力や単語力が必要なのは当然ですが、それだけではリスニング力はつきません。
自分が精読して意味が分かるようになっている文章を見ながら、それを正しく読んでくれる音源で聞きこみ、音読をやり込みます。
そうすると、さっきまで聞けなかった英文が驚くほどに聞こえるようになっています。
このときにリスニング力は伸びているのです。
英語の教科書にQRコードが記載され、個人のスマホやタブレットで手軽に音源を聞けるようになって数年が経ちました。
しかし、それを有効活用している生徒は少ないはずです。
そして、有効活用の仕方がわからない生徒が大半です。
それを徹底的に行っている「L&Rコース」ですが、開設して1ヶ月ほど。
明らかに塾生の発音がきれいになっています。
抑揚も生まれ、弱音への意識も出てきているので、本来の英語のリズムが身についてきています。
2年生の進歩が特に見受けられます。
「自分が読んで理解できるものを音読すること」を通して、英文を読みながら前からどんどん理解できるようになっていきます。
いちいち頭の中で日本語訳を考えることがなくなっていきます。
そのトレーニングを続けていますが、その効果が塾生たちの音読から伝わってきます。
これから先が本当に楽しみです。