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与えられたものをこなしていこう!

中学1年生を見ていると、とてもしんどそうです。

当然そうですね。

去年までの夏休みはまさに「夏の休み」でした。
(小学生の娘と息子がいるので、それがよくわかります!)

しかし、今年の夏休みはそうではなかったはずです。

 

まず、宿題の量が増えたはず。

国語、数学、理科、社会、英語のワークはそれぞれ40ページほどあったのではないですか?

何より部活動の存在です。

「土曜日も日曜日も部活動で終わった」ということがあったのではないでしょうか。

 

そして気付けば9月です。

学校によっては1学期中に体育大会があった学校もありますが、多くの学校が9月実施です。

10月にある学校もあるようですが、その学校はまさに今が練習真っ只中というところ。

まだまだ暑い中練習をし、

体がヘトヘトになった状態で授業を受け、

そして放課後は部活動です。

9月半ば~末にかけては新人戦がありましたもんね。

文化部もコンクールや部展、文化祭での発表に向けてギアが上がるタイミングです。

 

体育大会が終わったら新人戦モードがさらに加熱しましたね。

土曜日や日曜日は練習、練習試合が入ったことでしょう。

新人戦では当然勝ちたいし、いい成績を残したいと思ったはず。

だから練習も練習試合も大切だとわかっていたはず。

自分の体に鞭を撃って頑張ったからこそ、全力で新人戦を戦えたはず。

本当によく頑張りました。

そして顧問の先生方、お疲れ様でした。

そんな生徒も教師も体力的に大変な9月が終わりました。

しんどかったのは事実。

でも、その分得たものもたくさんあるはずです。

 

そんなしんどい中だからこそ大切なことを伝えます。

勉強に関しては、中学1年生、2年生の間は「与えられたもの」をしっかりこなしていきましょう。

学校から宿題、課題がちゃんとみなさんに与えられているはず。

中間テストが近くなった人たちにはテスト範囲が知らされ、ワークの出題範囲ページも知らされているはず。

それらをちゃんと自分の力でこなしていくと、間違いなく学力は伸びます。

それを「自分でやる」か「答えを写す」かが大きな分かれ目になります。

 

これまで多くの中学生を見てきましたが、勉強で好成績を残してきた生徒たちを思い浮かべても、

勉強ばかりしているという生徒が1人として思い浮かびません。

陸上部の長距離のエースだった子、

サッカー部で毎日泥だらけになっていた子、

休み時間は友だちと大笑いしながら遊びまわっていた子、

みんながみなさんたちと変わらない中学生です。

ただ、彼らは間違いなく「与えられたもの」を自分でこなしていました。

それが学校からのもの以外に塾からのものもあったり、

通信教材のものもあったかもしれませんが、

自分が生活する中でだれかが与えてくれたものを丁寧に取り組んでいたのだと思います。

間違いなく学校からのものは100%そうです。

そんな彼らの姿にこそ学力を伸ばすヒント、いや答えがはっきり示されています。

 

1年生のみなさん、しんどいですね。

だからこそ、与えられたものだけでいいので、必ず自分の手で取り組んでください。

そして大事なことをもうひとつ。

いいですか、自分が出した答えが間違っていても、

そこに至るまで自分が一生懸命考えたものなら、その段階で学力は上がっていますよ。

学力の向上は正解して初めて得るものではありません。

考えているまさにそのときに伸びているのです。

結果答えが出ず解答欄は空白。

いいのですよ、考えたのならあなたの学力は伸びています。

考えているときに「今自分って頭よくなっていきよるんじゃないの!?」と思いながら取り組んでみてください。

自分に自信が持てるようになっていきますよ。

自信を得たあなたは無敵です。

2024年09月30日

単語学習=出会いの数を増やすこと

中学2年生と3年生では定期的に単語テストをしています。

「英語で書ける」までの力があるに越したことはありません。

でも、まずは「意味がわかる」が最優先だと考えています。

よって、「単語の意味を日本語で書きなさい」のみ30単語行っています。

合格点を設定し、それに達しなければ居残り補習も実施しています。

 

150~200ほどの単語リストから30問出題されます。

それらをどうすれば覚えられるのか。

それは「出会いの数を増やすこと」です。

 

2学期が始まり、新しいクラスにも慣れていると思います。

クラス全員の顔と名前も一致しているでしょう。

でも、4月はどうでしたか?

クラス全員の顔と名前は一致していましたか?

 

部活ではどうでしょう。

同級生だけでなく、先輩や後輩がいますね。

知らない人がたくさんだった4月。

今ではその先輩も後輩も名前と顔が一致していませんか?

 

クラスメイトでも部活の先輩、後輩でもそうですが、

その人たちのことを「覚えよう!」と気合いを入れて覚えたわけではないはずです。

気づけば覚えていたという人がほとんどのはず。

それは「毎日出会っているから」です。

 

これは単語の暗記でも同じです。

覚えたくなくても、毎日のように出会っていれば自然と覚えてしまいます。

「dog」「cat」「like」「English」「play」など、中学生になる前から知っている単語はたくさんあると思います。

それは小学校から何度も出会ってきているからです。

決して「覚えよう!」「暗記しよう!」と頑張った結果、「dog」を覚えたわけではありません。

 

ときどき「この単語長くて覚えられへん」と文字数の多さを理由にする人がいますが、

それは思い込みです。

単語暗記に文字数の多さは関係ありません。

たとえば「Instagram」って一瞬で「インスタ(インスタグラム)」ってわかる人が多いはずです。9文字もあるのですよ?

それが一瞬でわかるのは、「Instagram」という語と何度も何度も出会っているからです。

このように単語の学習は「出会いの数」なのですが、ひとつ大切なことがあります。

それは「出会う時間」と「出会う場所」が確立されていることです。

毎日朝から夕方まで学校で過ごすことが日常になっている人には、

みんなと出会う「時間」と「場所」がたくさんあります。

教室に行けばみんながいますし、部活に行けば先輩や後輩がいます。

毎日確実にこの時間と場所があるから自然と覚えていくのです。

 

これを単語の学習にも当てはめてください。

普段の生活の中で単語と毎日のように出会う「時間」と「場所」がありますか?

単語が苦手な人は、単純にこれらがないだけです。

 

寝る前にベッドに座って10分、

お風呂で湯船につかっている間の5分、

給食を食べた後の5分、

このような「時間」と「場所」を作ることが大切です。

 

「覚えよう!」と気合いを入れて覚えようとする必要はありません。

どうせ初めのうちはすぐに忘れます。

クラスメイトや部活の先輩、後輩も同じでしょう。

すぐにみんなを覚えたわけではありません。

「この子だれやったっけ?」「名前聞いたのに忘れた」という時期を経て、覚えています。

「覚えた」→「忘れた」→「覚えなおした」これを繰り返すことが暗記の流れです。

 

当塾の生徒のみなさんの文法力は爆上がりしています。

あとはどうやって単語を身につけていくか。

単語力が上がればまさに鬼に金棒。

伸びしろの塊なので、これからが楽しみでなりません!

2024年09月19日

やってみないとわからない!

 

数年前にテレビドラマで放送されていた「二月の勝者」

原作はマンガです。

 

主人公の黒木蔵人は中学受験業界で超有名なカリスマ講師。

彼がある授業で塾生たちに話しことがおもしろくて、今でもときどき思い出します。

それは「ボールをある高さから落とすとどうなるか」という話。

 

授業でサッカーボールを持ってきた黒木は、自分の顔の高さにそのサッカーボールを持ち、

塾生たちに「このボールから手を離すとどうなりますか?」と質問します。

塾生たちは「床に落ちる」と答えます。

「では、床にこのボールが落ちるとき、『このボールは手を離した場所と床までの半分の高さまでまず必ず落ちる。』

これは正しいですか?」

このように黒木は質問をします。

 

「うん、正しい。」「そりゃそうでしょう。」塾生たちは同意します。

黒木は質問を続けます。

「そして、『離した位置と床の高さの半分まで落ちてきたこのボールは、また残りの高さの半分まで落ちる。

次に、また残りの半分まで落ちる。』これは正しいですか?」

 

成績トップの塾生が『落ちるときにはそうなるでしょう、絶対に。』と答えます。

すると、黒木はこう問いかけます。

「でも考えてみてください。

ある高さから落ちるボールは『半分落ちる』を繰り返していきます。

でもこれを繰り返していると、いつまでたってもボールは床に到着できない、

つまり、『ボールが床に着くことは不可能だ』ということになりませんか?」

成績トップの生徒も含め、塾生たちはその問いかけに答えることができません。

黒木は淡々と、静かなトーンで話を続けます。

「でも、実際はどうでしょうか。」

黒木はそのサッカーボールを顔の高さから落とします。

黒木の手から離れたボールは床に着いて、勢いよく跳ね上がります。

そして、黒木は塾生に伝えます。

「ボールは床に着きました。

頭では不可能だと思っていることも、やってみないとわからない、可能なこともあるのです。」

 

おもしろい展開だと思いませんか?

「やってみないとわからない」

無表情で、感情の起伏もなく、冷徹さすら感じさせる黒木という塾講師から、

そのような前向きな言葉が子どもたちに伝えられたことが印象的でした。

 

教授法も大事ですが、子どもたちへの関わり方や声かけも大事ですね。

結局のところ、やる気スイッチが子どもに入れば、どんどん力は伸びていくのですから。

ドラマの黒木のようなかっこいいことは言えませんが、子どもたちを刺激できるようなことができたらいいなと思います。

そのためには自分がいろいろな経験をしないといけませんね。

いくつになっても何かに挑戦して、時には大失敗して、それを糧にまた頑張って、のようなもの。

自分の仕事に関わることでなくてもいいと思うのです。

そう言えば、「いつか神戸マラソンに参加したい!」と意気込んで始めたマラソンですが、最近やってないな。

暑さも和らいでくるでしょうし、また秋から挑戦しようと思います!

 

ちなみに、黒木が例として出したボールの話ですが、

一見これは「ボールが落ちるか落ちないか」を論ずるパラドックスのようではありますが、

専門家の方々曰く、「ボールが床に着くまでの過程」を説明しているものであり、

床に着く、着かないを論ずるというものではないそうです。

難しいですね~。

2024年08月30日

「先生、次も居残り補習よろしく!笑」

中学2年生と3年生のL&Rコースでは、定期的に単語テストを行っています。

合格点に達していない場合は授業後に30分間の居残り補習をしています。

先日単語テストを行い、惜しくも合格できなかった生徒が数名いました。

 

当然ながら、点数が悪くて喜ぶ生徒なんていません。

テスト勉強をしていようが怠けていようが、テストの点がとれないことをだれもうれしくは思いません。

不合格だった生徒たちの表情は暗いし、

「あー、補習か。イヤやな…。」と嘆いていました。

 

そんな中補習を行いました。

みんなで出題範囲の単語を音読して、日本語を確認して、口頭で単語テストをして、最後に筆記形式で単語テストのリベンジをしました。

単語テスト終了後、その場ですぐに答え合わせをしたのですが、

「これ全問正解やと思うねんけど!天才かも!」

「あー『carefully』ミスった!『注意深く』や!くそぉーーーーーーーー!」

「先生聞いて!これ間違ってしもたけど、ほんまはわかっとってん!ほんまやねん!信じて!」

「私わかるで!『must』は『~しなければならない』です!イェーイ☆」

 

すごく前向きで、明るくいい雰囲気での答え合わせの時間でした。

「あー、補習か…。」となっていた数10分前がウソのよう。

まるで答え合わせを待っていたかのような雰囲気でした。

そんなふうに答え合わせができる生徒はどのような生徒でしょう。

まずは、そのテストに自信がある生徒です。

言いかえれば、「できた!」という感覚があるからこそ、答え合わせが待ち遠しいのです。

あるいは、答えを知りたくてうずうずしている生徒です。

「知りたい」「わかりたい」これらの知的好奇心をくすぐられているのです。

どちらも勉強に前向きになっているからこそ生まれる感覚です。

そんな気持ちに彼らなれたことがすごくうれしくてたまらなかったです。

 

帰り際に

「先生、次回のテストでも居残り補習よろしく!笑」

「いやいや、次は合格して補習無しにしような!」とやりとりをしました。

 

単語の学習を楽しいと感じる子どもはきっと少ないでしょう。

だからこそその勉強から遠ざかってしまいます。

でも、決して難しいことではありません。

たった数回みんなで練習しただけで、見違えるほどの結果になりました。

何よりも、全く違う表情になりました。

ひとりではなく、みんなでやったことが楽しくて刺激になったというのであれば、

これからも友だちと同じように勉強すればいいと思います。

競走したっていいですよね。

 

できなかったペナルティーのようなものとして私自身も考えていた補習ですが、

思いのほか楽しく、そして考えていた何倍もの成果が出てうれしかったです。

あれだけ実のある補習ができるなら毎回でもしたいですが、次回は合格してくださいよ!

2024年08月23日

習慣化できましたか?

6月すぐにブログに書きました。

そして3年生の塾生全員に伝えました。

「6月に入った今、毎日5分だけでいいから宿題以外の勉強をしよう。5分だけでいいから。」

続いていますか?

 

それには意図があります。

それが「新しいことの習慣化には平均66日必要」というデータがイギリスの研究であるからです。

6月に5分間勉強を始めることで8月にそれが習慣化されているという目算です。

たった5分かもしれませんが、その5分の習慣が夏休みに強烈な意味をもってきます。

 

3年生のみなさんの多くは総体が終わり、部活動を引退したことでしょう。

競技によっては選手権や記録会などがまだこれからも続くものがありますが、

多くの人は引退をして、部活動の無い土日を過ごしていることでしょう。

これまでずっと全力を注いできた部活動。

無くなれば悲しいですし、むなしいですね。

これまでの部活動のことを振り返って、感傷に浸るのもしばらくはありです。

でも、いつまでもそうはしていられないでしょう。

 

これまで部活動に使っていたその時間、今はどうしていますか?

午前9時から12時まで部活動をしていたその時間、受験勉強に使えていますか?

勉強してないでしょう?

「夏休みはやりますよ!」とか思っていますか?

断言しておきます。

「夏休みから頑張る!」と意気込んでいる人のほとんどが頑張りません。

理由はすごく簡単です。

そういう人のほぼ全員が勉強をする習慣がないからです。

「こんなやる気に満ちているのになんでそんなこと言うねん!」と思うかもしれませんが、

そのやる気はすぐに消え去っていきます。

それが人間として普通なのです。

モチベーション、やる気は人の感情の一種です。

すぐに燃え上がりますが、すぐに消失もします。

そして自分でその感情を生み出すことは非常に難しいのです。

だから、大事なことはモチベーションがない中でも勉強できることであり、

それをできる人が「たとえ5分でも、勉強する習慣を身につけた人」です。

習慣こそが、モチベーションに左右されないものです。

「夏休みから頑張る!」ではなく、

「夏休みも頑張る!」となる人です。

 

今日からでも5分からスタートすればいいので毎日勉強をしましょう。

効果的なことはそれに5W1Hをつけること。

「When(いつ)Where(どこで)Who(だれが)What(何を)Why(なぜ)How(どのように)」

勉強するかをパターン化させましょう。

たとえば、

When(いつ)…寝る前に
Where(どこで)…勉強机で
Who(だれが)…もちろん自分が
What(何を)…単語学習を
Why(なぜ)…習慣化させるために
How(どのように)…赤シートを使いながら単語帳で

のような感じです。

これを数学や社会などでもあてはめれていきましょう。

 

今から始めると66日後は9月半ばです。

「平均66日」なので、もっと早く習慣化されることも十分可能性としてはあり、夏休み中に習慣化されるかもしれません。

あなたたちの勝負は2学期です。

夏休みに頑張って力を蓄えるのは、2学期のためです。

そうです、まだ間に合うのです。

2024年07月15日
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