小学生は「英語の根っこ」を大切に
小学5年生から教科になった英語。
それゆえ、テストも行われ、テストなので〇×や点数が付きます。
どうか小学生の間は、英語のテストの点数や〇×にこだわらないでください。
<理由1>根本的に小学校でやっている英語は難しい
小学校の英語の教科書を実際に見ればわかります。
本当に難しいです。
単語一覧を見ればその単語数の多さに驚きますし、単語自体がハイレベル。
「友だちに行きたい国とその理由をたずねましょう」と5年生にありますが、
「Where do you want to go?」
「I want to go to Australia. I want to see kangaroos.」
このような会話を各自でするということです。
<理由2>中学校で全て学習する
小学校での英語学習は、中学校で間違いなくしっかり学習します。
今の段階でできていなくても大丈夫です。
<理由3>小学校英語の目標は「慣れ親しむこと」
「読むこと、書くことに慣れ親しみ、聞くこと、読むこと、話すこと、書くことによる実際のコミュニケーションにおいて、活用できる基礎的な技能を身に付けるようにする。」
このように学習指導要領に記載されてはいますが、その力の育成に向けては「慣れ親しむ」という言葉がたくさん出てきます。
つまり、「慣れ親しむことで、技術の習得を目指す」ということであり、「慣れ親しむこと」を大切にしてあります。
テストで点数が取れなくても「あれ、さっきの何か聞いたことある!」とか「これ見たことあるな!」となれば、授業でやったことが残っている証拠です。
それがあれば、次に学習したとき、つまり中学校で学習したときに理解できるようになります。
<理由4>小学校英語は、英語の根っこを作る時期
これが一番大切です。
植物で一番大切なものは根っこです。
太く、長く、広く伸びた根っこだからこそ、大きな花が咲いたり、立派な実が成ります。
水、肥料、適した土など、たくさんのものが根っこを育てるためには必要です。
しかし、恐ろしいことに、水や肥料をやりすぎると根っこは枯れます。
愛おしいからこそたくさん与えてあげたいし、たくさん相手をしたいのですが、その結果が「根腐れ」を起こします。
立派な根っこを育てるためには、「そっとしておく時間」が必ずいります。
英語の根っこを作っている期間である小学生の間に、英語の根腐れを起こしてしまうと大変です。
「英語なんか嫌い」と思わせてはいけません。
点数が低くても、本人が小学校での英語に拒絶反応を起こしていなければ、過剰に反応せずに見守りましょう。
「好きこそものの上手なれ」という言葉通り、小学生ではその追及をするべきです。
「慣れ親しむ」です。
保護者の方がいっしょに英語を話したり、教科書の絵を見ながら勉強したり、ゲームをしたり。
そういったことが小学生の英語学習には効果的です。
興味を持ったことへの子どもの探求心や行動力ははかり知れません。
中学校でイチから勉強する英語です。
小学生のうちは「英語の知識や技術を上げる」よりも、「英語への興味や関心を高めること」のほうが絶対大事です。