「おもしろくなかった」と言われました。

4月のこと。ある小学生の生徒さんが「今日は学校で月の言い方とか教科の言い方をやったよ。塾でもやって知っていたから、すごく簡単やった!」と話してくれました。

私はそれを聞いてうれしくなって、「それはよかった!スラスラできたら気持ちいいよね!」と伝えました。

「うん。でも、全部知っていたからおもしろくなかった。」と返事が返ってきました。


ガツーンと思いっきり殴られたような衝撃がありました。


わからない、できないことをずっとやり続けることは誰にとっても苦痛です。だからこそ「わかる!できる!」が大切だと思い、これまでやってきました。間違いなくそれは大切なことです。しかしながら、それが誰にとっても一番大きなモチベーションになるとは限らないということを、小学生の生徒さんから教わりました。新しい学びの無い授業はつまらないのです。自分がレベルアップする実感のない授業は苦痛なのです。「わかる!できる!」が大切なのではなく、その授業を通して「わかるようになった!できるようになった!」が大切なのだと教えられました。

元井英語塾では小学生の授業でも教科書準拠のワークを使って学習をしています。小学校で学習する内容を先行学習することで、小学校での授業を受けたときの定着度が増し、友達との会話活動やリスニング活動での負担が少なくなり、クラスを引っ張る英語リーダーになれると思い、そのワークを使いながら授業をしています。これからもそのワークは使いながら学習は進めたいと考えていますが、使い方を考える必要があります。

人間には「知りたい!」という知的好奇心があり、その欲求はかなり強いと言われています。いつの時代もテレビからクイズ番組がなくなることはなく、高い視聴率があり、なぞなぞや謎解きの本、そのようなYouTubeなども年齢問わず人気なのは、その知的好奇心のためだと言われています。

「お父さん、今日は外国語の授業があったんやで!答えてよ!『What food do you like?』」自分の子供がうれしそうに話してくれるこういうものは、その日の学校での授業で自分ができることが増え、うれしくて、楽しかったのだと思います。

最近とても手ごたえを感じているBBカード。毎回5分ほどの時間だけですが、地道に学習しているフォニックスの成果も感じます。それにチャンツを加えて、英語特有の抑揚とリエゾン、リンキング(文字と文字の自然な連結)の習得も目指しています。かなりやりたいことは盛りだくさん。そして、それらはここでだからこそできることです。実際に子供たちは、それらを使っての学習のほうが生き生きとしています。

小学校の先生方の取り組みはすごいです。英語力、意欲や興味・関心を高める工夫を常にされています。塾で「何か」に気づき、学校の授業でその「何か」がはっきりと掴めて「わかった!できるようになった!」というような共同作業ができる授業展開を目指していきたいと思います。

当然ながら、塾ならではの学習はどんどんやっていって、英語力と「英語はおもしろい!」という感覚は養い続けます!