いよいよ勝負の時

明日2月10日は兵庫県私立高校入試です。

これまでたくさんのテストを受けてきました。中間テストや期末テスト、長期休み明けの課題テストに学力テスト、塾で模試を受けてきた人もたくさんいるでしょう。また、小学校からのテストを含めると、これまでに一体何回のテストを受けてきたのでしょうか。数えられないですね。

明日の入試は、これまでのテストとは全く違います。人生初の入試となる人がほとんどでしょう。受ける場所も、受ける机やいすも、一緒に受ける人も、試験監督の先生も、そしてあなたが取る点数の重みも、何もかもが違います。

「いつも通りやれば大丈夫!」そのように思っている人もたくさんいるでしょう。しかし、実際に「いつも通り」でいられる人ってどれぐらいいるのでしょうか。緊張しますよ。不安にもなるでしょう。焦りもあるでしょうし、良くないことばかり想像してしまったりもあるかもしれません。ここで点数が取れないと、合格しないのです。「いつも通り」でなんていられますか?学生時代の私は無理でした。

「緊張して仕方ない、不安でたまらない、周りの受験生と比べて自分は全然力が足りない気がする。どうしよう、どうしよう…。」

受験会場に着いて、もうすぐ受験開始となってから急にそんなふうになってしまう人がたくさんいます。もしあなたがそうなったらどうしますか。一巻の終わりですか。

違いますよ。不安や焦りを感じるのは、その日その時、その勝負に本気で取り組んでいるからです。言いかえるなら、本気で勝ちにいっているから、合格を掴みたいと心から望んでいるからです。不安や焦りは良くないものと考えられることが多いですが、不安と焦りは「希望」「願い」と表裏一体、いや、一心同体です。あなたが本気で闘いに来ているからこそ生まれる感情であり、それらを感じることがある意味スタートラインに立つことだと私は思います。決してマイナスなものではありません。それを忘れてはいけません。試験開始前に不安になったり緊張がひどくなる人、それでいいのです。

試験が始まり、そんな場面だからこそいつも通りの力が発揮できる人、むしろ火事場のくそ力的にいつも以上の力を発揮できる人がいます。あなたもそのような人かもしれません。「自分は本番に弱いから…」という人、いやいや、人生初の受験でしょう。中学受験を経験してきた人も、本番に弱いというデータがとれるほどの受験経験があるのですか?無いでしょう。あなたはそんな緊張の場面だからこそ力が発揮されるタイプかもしれませんよ。

反対に、そのような場面だからこそ自分の思うようにできない、わかるはずの問題もなぜかわからなくなる、という人もいるかもしれません。それはもうしかたないです。頭のウォーミングアップが足りていないだけです。スポーツでは体をしっかり動かすために、強く動く前に体操や柔軟を行いますね。それも同じ動きの繰り返しではないでしょう。ラジオ体操が一番初めの動きだけで一曲が終わることなんて無いのと同じで、ウォーミングアップには様々な動きが必要です。脳も同じ。いろいろな問題を見ながらウォーミングアップをしていけば、わからなかったものも次にはわかるぐらい頭が回転していることってよくあります。だから、わからない問題は潔くパスです。次に行きましょう。次もわからなければそれも潔くパスです。最後まで終わってからその問題にまた戻ってください。全く自分の力では1問もできないなんてことはあり得ません。大丈夫です。

受験生のみなさん、不安も緊張も焦りも何もかも、それらの大きさ=あなたの「合格したい!」という希望の大きさ、あなたの本気度の高さです。押しつぶされるものではなく、あなたを支えている一番の根っこです。だから、それらと上手に明日は付き合ってきてください。健闘を心から祈っています。祈・合格!