恋人たちのクリスマス

マライヤ・キャリーの有名な曲です。日本では「恋人たちのクリスマス」というタイトルで有名で、クリスマスの時期になると必ずテレビやラジオ、ショッピングモールや町中などあらゆる場所で流されています。めちゃくちゃいい曲ですよね。時代を超えて愛されている曲の代表格です。

「All I Want for Christmas Is You」これが本来(?)の曲名です。直訳すると「クリスマスにほしいのはあなただけ」となりますが、日本では「恋人たちのクリスマス」として有名です。

私は12月になると必ずと言っていいほど中学3年生の授業でこの曲を使わせてもらっていました。授業の進度が厳しくて、じっくりとやる時間がなかったときも多々あったのですが、この曲は聞いてすぐに「この歌聞いたことある!」となる生徒も必ずたくさんいて、気分が上がる曲です。クリスマスシーズンではあるものの、自分の進路、入試のことで頭の中の多くが占められてしまう中学3年生。だからこそ、たまには授業で少しいつもの教科書や問題集とは離れて、あのクリスマスの賑わいや華やかな感じを出したいし、生徒の気分を上げたい。でもまったく英語とは別物になってしまうと、それはそれで良くない。だからこそ、この「All I want for Christmas Is You」はもってこいなのです。

There is just one thing I need. ← 関係代名詞(目的格)の省略

More than you could ever know. ← 比較級 more than

Make my wish come true. ← 原形不定詞 make を使った SVOC

上記のように歌の冒頭部分だけで、とてもいい勉強になる文章がたくさんあります。他にも不定詞の副詞的用法や関係代名詞(人を先行詞とする目的格)、現在分詞の後置修飾、現在進行形など重要文法が盛りだくさん。「keep on ~ing ~し続ける」や「ask for ~ ~を頼む」「I want to~ ~したい」などの重要表現も入っています。そして個人的に何よりもこの曲が素晴らしいと思うのは、全ての歌詞が「主語と動詞のあるシンプルな文章で書かれていること」です。これが本当に大切です。この曲は生徒が自分自身で読める文章になっています。

時間的に厳しいときは、歌詞を大きく5つほどのかたまりに分け、班ごとに分担して意味をとって発表をすることもありました。恋をしている女の子の願いを超ストレートに歌詞にしてあるので、英語が苦手な生徒も比較的楽しみながら参加できるものです。そしてできたあと実際に聞いてみると、静かな入りのあとに鈴の音が気持ちよく入ってきて、あの有名な素晴らしいロディーが流れ、聞き入る生徒がかなり多いです。そしてあの圧巻の歌唱力。一番最後の「You~♪」の高音はすごいの一言です。

たくさんの先生方もこの曲を授業に拝借されていると思います。私も塾で使用していこうと考えています。歌から英語へ、映画から英語へ、お笑いから英語へなど、子どもも大人もどんなきっかけで英語への興味・関心を抱くかはわかりません。だから英語への入り口はたくさんあるほうがいいですよね。

それではみなさん、MERRY CHRISTMAS!