今年の漢字

「金」に決定しましたね。発表日が近づくにつれてテレビなどで予想がされており、私が知っている中でも数人の芸能人が「金」を予想していました。毎年「今年の漢字」を募集して発表しているのは日本漢字能力検定協会です。そのホームページに今年の漢字が「金」になったことについて書かれており、「東京オリンピック、パラリンピックで多数の金メダルを取ったこと」「メジャーリーグで大谷翔平選手が満票でMVPを獲得したことやプロゴルファー松山英樹選手の日本人初のマスターズ制覇、藤井聡太棋士の最年少4冠達成など数多くの金字塔を打ち立てたこと」「コロナに伴う給付金」「新紙幣印刷開始や新500円硬貨流通」などが投票理由になったとありました。

ベネッセから「小学生が選ぶ今年の漢字」が先日発表されたことをご存じでしょうか。以下がそのベスト3です。

第1位「楽」 第2位「笑」 第3位「幸」

「友達や家族がいて幸せ」「マスクはしなくてはいけないけど、それでも友達とたくさん笑って過ごせた」「今年は去年よりも友達と会えて楽しかった」「行事もたくさんあって楽しかった」

テレビや新聞などでは、どうしても経済面や生活面のことが取り上げられます。大げさなことではなく、お金のことは生きるか死ぬかにつながる問題なので、取り上げられて当然です。だからこそ、コロナ渦のこの2年、良いイメージのない人がたくさんいるのも当然のことです。「金」に決まった今年の漢字ですが、ベスト10の中には「耐」「病」というマイナスなイメージの漢字もあります。なかなか終わりが見えない不安定な毎日です。明るいニュースがある反面、コロナという「病」のせいで、辛く苦しい毎日を送り、日々「耐」えている人が数多くいます。

しかし、辛く苦しい毎日を送っているのは子どもたちも同じです。子どもは大人ほどの発信力はありません。SNSで窮状を訴えることなどを、そもそも子どもたちはあまりしないように感じます。だから気付かなかったり、忘れてしまったりすることがありますが、たくさん我慢して、たくさん耐えて、たくさん頑張っているのは子どもも同じです。そんな子どもたちのランキングをもう少し紹介します。

第4位「友」 第5位「恋」 第6位「嬉」 第7位「愛」 第8位「夢」 第9位「新」 第10位「好」

私が見たテレビ番組では第1位から第3位までの発表しかなかったですが、スタジオにいた芸能人たちが「泣きそうになる」と言っていました。私も同じような気持ちになります。きっとたくさんの大人が同じような気持ちになると思います。楽しそうに生活できていることを知ってうれしくて、でも我慢の多い生活を強いられてかわいそうで、切なくて、言われたことをちゃんと守って生活している姿が健気で、そしてとても逞しくて、いろいろな思いがこみ上げてきます。

2021年も終わりが近づいています。学生のみなさん、本当によく頑張っていますね。最後まで頑張り切りましょうね。私も頑張ります。