長文問題に強くなるために①

誰もが苦しむ長文問題。どうにかならないものか。そこで、今回はその対策をお伝えできればと思います。

初めに伝えておきますが、長文問題に強くなるための特効薬はありません。ただただ地道な取り組みが必要で、時間がかかります。気合いを入れて取り組むことが大切です。

前回のブログで触れたのですが、長文問題に取り組んでいくと、3つの壁にぶち当たります。「単語がわからない」「文法がわからない」などはここに含みません。長文問題は「単語力」と「文法力」があって初めて挑戦できる問題です。それがまだ乏しい人は、単語の暗記と文法の問題をひたすらやることに集中してください。長文問題は、言わばラスボスです。

「時間が足りない」「読み進めるうちに、すでに読んだ内容を忘れてしまう」「they, them, it, thatなどの代名詞がたくさん出てきて、何の話をしているの途中でわからなくなる」が3つの壁です。今回は「読み進めるうちに、すでに読んだ内容を忘れてしまう」についてお話します。

私が陥った問題がこの「読み進めるうちに、すでに読んだ内容を忘れてしまう」問題です。学生時代は読書の習慣が皆無であり、だから文章を読み取る力が弱いのだと思っていましたが、そんなことは関係ありません。この問題の原因は意外とはっきりしていて、それって英語をなんとなく読み流しただけで、ちゃんと内容を理解できていないからです。「1996年に」とか「2000人以上が」のような数字を忘れてしまうのはしかたないです。でも、話の主となる内容を忘れてしまうというのは、ただ単にちゃんと意味をとれていないことが多いです。200ページほどある日本語の小説を読んでいて、30ページほど読み進めた後に「あれ、今って何の話をしてるんやろ?」とかありますか?複雑な物語でない限り、そんなことってないと思うのです。つまり、読み進めても内容の多くが残っていないのは、読み取れないまま進んでいるからです。なぜそんなことになるのか。それはズバリ単語力と文法力が足りていないからです。ラスボスに挑むだけの力が単純にないからです。ただただ英語力不足です。

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長文問題にチャレンジできるだけの単語力と文法力のある人で、この文章を読み終わった後に「あれ、どんなことが書いてあったっけ?」となる人はいないと思います。この程度の文章があとずっと続いても、内容をその場からすぐに忘れるということもないはずです。「ちゃんと内容を読めているから忘れない」のです。その文法と単語を全て理解できているのです。それだけなのです。

ただし、ある程度の長さの長文になると、自分が知らない単語や忘れてしまっている単語があるのは当然です。また、問題に出される部分やその長文の鍵となるような文章は複雑な構文になっていることが多いので、難しいと感じる文章があるのも当然です。文章の量にもよりますが、わからない単語が1段落に5つ以上あったり、第1段落に書いてあることがもうすでによくわからないという場合は単語力と文法力が足りていません。長文問題というボスに立ち向かえるレベルまでひたすら経験値をためていくしかありません。そして再度言いますが、はぐれメタルをやっつけると、のような近道はありません。ひたすらコツコツ単語力と文法力の向上です。昔の私に「お前はまだその長文に立ち向かえる力がないんや」と言ってやりたいです。

そんな中学生のみなさんは、挑戦した長文問題より前の単元の長文問題を軽く見てみましょう。例えば、ワークでLesson6の長文問題をやったけどもわからないのであれば、Lesson5やLesson4、思い切って一番初めのLesson1の長文を見てみるのもいいかもしれません。どこの長文なら内容を読み取っていけますか?そうやって自分のつまずいた部分を見つけることができたら、あとはそこを潰していくだけ。そこから単語と文法をやり直しです。高校生の場合はいろいろな文法が散りばめられているので中学生のように単純にはいきませんが、自分が読んでいてわからないと感じた文章をしっかり分析することが肝心です。自分でできなければ学校の先生や得意な友達に聞いて解決させましょう。

いかがでしょうか。当時の私のように読んでいても話の内容が頭に入らないという方がおられたら、単語力と文法力をつけましょう。中学生なら学校の教科書に準拠している単語帳を買ってひたすら反復しましょう。高校生なら王道のターゲット1900はいかがでしょうか。単語数も多くないですし、それでいて長文には必須の単語ばかりです。もちろん自分に馴染む単語帳なら何でもOKです。文法は中学生なら学校のワークで十分です。高校生も学校で配布された文法書があるはずです。それをしっかり読み込み、やり込みましょう。それを数週間続けてから再度同じ長文にチャレンジしてみてください。前回より頭に入ってくるはずです。

では、次回は「時間が足りない」問題についてお話したいと思います。