文化部の中学3年生へ

日に日に表情も取り組み姿勢も受験生らしくなっていく中学3年生。

疲れていて「もう帰りたい」と塾に来てすぐ愚痴っている生徒も、授業が始まればしんどい体に鞭を打って頑張っています。

 

先日、中学生の塾生たちに夏期講座の案内を配って説明をしました。

オープンハイスクールも積極的に行われるため、3年生には日程を2パターン設定しています。

3パターン、4パターン設定できればいいのですが、中学1年生と2年生の講座もあるので2パターンが限界でした。

そして中学1年生、2年生は部活があるため、彼らを午前中に設定することは難しいです。

逆に3年生は部活を引退した生徒が大半になるので、毎年3年生の講座を午前中に設定しています。

 

「文化部の3年生は夏休みも部活があると思います。

吹奏楽部はコンクールに向けて、そして文化祭に向けて毎日練習があるでしょう。

美術部も部展や文化祭での作品展示に向けて活動があるでしょう。

どうしても1、2年生はほとんどが部活で午前中に講座を受けることができません。

だから1、2年生を午後に設定して、3年生を毎年午前中に設定しています。

文化部の人たちには参加が難しい夏期講座の日程になってしまいます。

申し訳ない。」

 

こう私が言うと、「えー、マジか…。」という表情をする3年生がいました。

その生徒も文化部に所属しています。

夏期講座に参加できるならしたかったのでしょうか。

決してうれしそうな顔ではなく、悩んでいるような顔でした。

もっと上手なスケジュールを組めるといいのですが、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 

でもですね、夏期講座に来なくても勉強はいくらでもできますよ。

それに「部活のせいで夏期講座に行けない」というマイナスなものではなく、

部活に忙しいからこその強みがあると私は思っています。

それが時間の使い方です。

自由に使える時間がたくさんあるからといって、それを勉強に使えるとは限らないです。

むしろそれは難しいです。

部活を引退した人は去年と一昨年とは全く違う夏休みになります。

小学校6年生の夏休みを思い出してください。

どんな夏休みでしたか?

何時に起き、午前中は何をし、午後は何をしましたか?

宿題は計画的にできましたか?

7月中に宿題を終わらせたという人もいるでしょうが、その理由は何でしたか?

きっと「8月を全力で遊ぶため」ではなかったですか?

8月に宿題以外の勉強に積極的に取り組みましたか?

宿題が計画的に進まずに8月後半になって苦しんだ人は、夏休みの前半を遊びまくっていませんでしたか?

そんな夏休みを中3の夏も過ごしますか?

「それではだめだ」とわかっていると思います。

でもこれが意外と難しいのです。

自由な時間がありすぎるからです。

 

夏休みも部活がある文化部のみなさんは自由に使える時間が限られています。

これが武器になりますよ。

部活があれば朝起きる時間も規則的になります。

毎日同じようなスケジュールで1日が流れるので、自分が自由にできる時間がどこにあるのかも読みやすいはずです。

「今日は〇〇時から勉強しよう!」とスケジュールが立てやすいし、時間に制限があるぶん実効性も高くなります。

 

これまでも夏休み明けのテストで好成績を残す文化部生をたくさん見てきました。

そして9月、10月、11月と順調に伸ばし続けていく生徒もたくさんいました。

彼らの伸びには部活が貢献していると私は思っています。

また、運動部の生徒よりも長い日数部活に励んだことで最高の仲間や思い出ができ、部活最終日には涙涙の素敵な時間を過ごしている姿も見てきました。

部活を引退した人たちの中には「今も部活ができていいな」とうらやましくあなたを見ている人もいますよ。

今年の夏もこれまで同様に、いやそれ以上に、毎日全力で部活に取り組んでくださいね!