小学5,6年生の英語

「めちゃくちゃ難度が高い。」その一言につきます。脅しでも営業トークでもありません。

①When is your birthday? ②What time do you get up? ③Where do you want to go?

上の英文は小学5年生で学習する文章の一部です。①は「誕生日はいつですか」という意味ですが、これを使って会話をするとなると、1月から12月まで全てを覚えて、聞けて、言える力が必要になります。②の「何時に起きますか」という質問も、1から60までを正確に習得する必要があります。③の「どこに行きたいですか」に関していえば、文法事項として to不定詞が出てきています。これは中学2年生でじっくり時間をかけて学習する内容で、高校入試でも頻繁に出題される文法項目です。

「結局中学校に入ってからまた全部勉強しなおすのだから、小学生のうちからそんなに塾に通わせて勉強までさせる必要はない」と思われる保護者様もたくさんおられると思います。それらの意見に対する私の考えは、半分賛成で、半分反対です。

賛成の理由としては、小学校では文法指導がほぼありません。言いかえると、学問として英語を学習し始めるのは中学校の授業からです。小学校では聞くことと話すこと、とりわけ聞くことに重きが置かれています。実施されるテストも聞き取りテストが主で、英会話やスピーチテストのような話す力を試されるものは全国的に見てもかなり少ないです。英語を読んだり書いたりするテストに関しては、まず行われることはありません。それは小学校での英語学習では「学習初期段階なので、聞くことと話すこと、特に聞くことを大切にする。読むこと、書くことは難しいので、それらについては『慣れる』から目指すべきだ」という考え方があるからです。その考え方に私も賛成です。「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能のうち、「読む」と「書く」は圧倒的に難しい技能です。週2回しかない小学校の授業の中で、それらを英語学習初期段階の小学5年生、6年生に求めることはかなり厳しいです。無理にそれを強く求めた結果、英語が苦手、英語は難し過ぎる、英語なんてしたくない、そのように児童に感じさせてしまうことが最も避けるべきことです。通知表に3段階で成績もつくようになりますが、「成績資料として最重要視しているものは、授業での取り組み姿勢である」と答えた教師が最も多いというアンケート結果もあります。だから、小学校の間は塾に通うとか気合いを入れなくても良いという考え方があるのは当たり前のことです。

反対の理由としては、「小学生の間はそれで大丈夫でも、中学校に入ってすぐの4月の段階で、もう英語がわからなくなるのではないか」ということです。今年度から中学校で新学習指導要領が全面実施され、教科書も一新されたことをご存じの保護者様もたくさんおられると思います。数年前までは、中学校に入学するとまずはアルファベットをじっくり時間をかけて学習していました。学校によってはローマ字の学習も取り入れられていました。5月末にある初めての中間テストでもアルファベットの問題がたくさん出題され、自己紹介文やごくごく簡単な英文が併せて出題される程度でした。今はそうではありません。北播地区が採用している教科書の出版社が作成した年間授業計画によると、アルファベットの学習は4月半ばには終わります。その後be動詞と一般動詞が同時進行で出てきて、それらを使った肯定文、疑問文、否定文がどんどん出てきます。I'm interested in English.のような表現も中学1年生1学期中間テストの出題範囲です。当然ながら、それらを全て書けなければなりません。そして、その答えを導き出すために、それらの英語を正しく読めなければいけません。それだけでなく、月、曜日、数字、教科などの単語も登場しているので、求められる単語力も相当高いものです。これら全てを中学校に入学して1か月半ほどで身に付けるのは、とてもレベルが高いことです。それに加えて、中学校では授業時間も長くなり、授業数も増えます。新しい人間関係や部活動など、小学生のころの生活とは大きく変わります。だからこそ、小学生のうちに中学生になってからすぐに使える武器を身につけておくことが大切だと考えています。

元井英語塾では、小学校ではほとんど行われない「書く力」の育成を積極的に小学5年生から行っています。当塾小学5年生の塾生たちは、月と曜日に関してはほぼマスターできています。小学6年生の塾生たちは、1月初旬に小学校での学習内容は修了し、今は中学1年生の内容を学習しています。月、曜日、教科、数字、それらに加えて小学5年生、6年生の教科書に出てきている全一般動詞の習得を目指して単語テストも実施しています。

当塾は英会話スクールではありません。通知簿の評定とテストの点数のみに焦点を当てた英語学習塾です。それらで結果を出すためには、学校での学習内容を学校以外でもしっかり学習することが小学5年生からは必須です。当塾では正しいやり方を指導し、適切な学習量を提供して、英語力の育成に全力で取り組んでいきます。是非一度体験授業にご参加ください。